軍曹よ手紙ありがとう。
あの後テヘランを出てからカスピ海方面に出ようかと考えたが、
地震の影響でだいぶ荒れているというし、険しい山越えもあるのでそのまま西に向かい、
7/29にトルコに入国。同じイスラムの国でもこちらは酒も飲めるし女性はチャドル無しOK。
ボーダーの免税店でほわいとホース1リットル(約1800円)を買ってガブ飲みし、クソ暑い
ズボンを脱ぎ捨てやっと短パンになりホッとした。
1ヶ月少し居たイランよさらばってな感じで走り出したトルコだが、物価の高さには思わず
鼻血が出そうになる。ま、日本に比べりゃ安いモノだが、何せイランが安すぎたのね。
ルートを北部黒海方面に取り、きつい峠にも苦しんだが緑も多く、久々に海を見ながらの
走りには実に潤いがありサワヤカ。今まではカラカラのパキやイランだったので嬉しくなった。
ちなみにそちらの砂は白っぽく、イランはゴツゴツした岩山や、小高いなだらかな山はあっても
“ハゲ山”で緑が無いため、いかにも荒野の中という感じだった。

トルコに入っても結構暑かった。がそれ程苦でもない。
途中でリヤディレイラー(変速機)がいきなり後輪スポークに絡まってアメのように曲がって
しまい困ったが、路上修理で何とか走れるようにし、10速にしか入らなくなったが、
結局イスタンブールまでそのまま走った。
今回はシュラフは最初から持っていてテント、ストーブはラホールに送ってもらった。
やはりワイルドキャンプが多いのでテントは必要だ。
軽いモンベルムーンライトTを買っておいたのだ。
そして8/26にイスタンブール着。大都市近郊は交通量が多く走りづらかった。
宿に着いて次の日、フロントタイヤを見るとバーストしていた。
伸びきったチェーン、タイヤ、リヤディレイラーを交換。
今回パンクが多くスペアチューブも入れると合計35箇所は穴がある。
チューブも買って置いた。

もう水を飲んで下痢する事もなく安心。体重も元通りになり完調だ。
最近異常によく食うようになった。トルコ料理は油っこい煮物が
主だが結構種類もあり、なかなかイケる。後やはりケバブ(羊の肉)
がどこにでもある。トルコ人はこれらと一緒にパンを食べる。
これがフランスパン風でとても美味しく安い。1個30円で全長30p全幅15p位かな。

さすがイスタンブールは観光客が多く白人団体がひしめき合っている。
ワシは日本人の溜まり場みたいな宿屋に5日いたが、何せ夏休みで学生が多く
(35人もいた)高いこともあって他に移った。今はホテル屋上にテント生活。
これだと部屋の1/3の値なのだ。
イスタンブールは美しい町だ。アジアとヨーロッパの架け橋“ガラタ橋”近くで
マルマラ海峡に出入りする白い船を見ながら“名物”のサバのサンドイッチを
パクつきながら550cc 90円のビールを飲めば程良くシアワセ。
古いモスクや宮殿も多くあり、反面新しいヨーロッパのニオイもするのだ。

これから先だがとりあえずアテネまで走る。
考えたらアテネに着いても10月中旬、それから西ヨーロッパに行くと寒い冬に
なってしまう。エジプトにも行きたくなった。最近リビアが通れるようになり、
エジプト→リビア→チュニジア→アルジェリア→モロッコとい北アフリカの
ルートもあるがリビアのビザはシリアでしか取れないというし、今は全く情報
も無く、これも難しいと思われる。最終的にはアテネで決める。
さて もうひとっ走りすっかな。
じゃぁ 軍曹またな。

9/10 スルタンアフメットホテル屋上 テント横にて
戸川謙一






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