『軍曹のちょこっとコラム』


         不審船体に射撃、沈没

                                             01/12/23   静岡新聞  


 なんと!また不審船か!? 
一昨年の北朝鮮の不審船に続いて、またも来たか・・・・。
現在の時点では船籍が判明していないけど、たぶん北朝鮮ではないだろうか。報道に依れば漁船の形をしているが、漁具は何も積んでいなかったと言う。典型的な北朝鮮の工作船、もしくは偵察船だ。度重なる停船命令と威嚇射撃を無視したうえに、小火器で反撃し海上保安庁巡視船の乗組員が負傷までした。

アジア諸国がどんな意思表明をだそうが、僕は今回の政府の対応を支持する。どんなに兵力を持っていようとも、それを行使する意志が相手に伝わらない限り抑止力にはなり得ない。アメリカが空母機動部隊を派遣すると、なぜ相手国は尻込みするのか。その強力な打撃力もさることながら、単なる“脅し”でないことを今まで世界中に見せつけてきたからなのだ。

 冷戦時代にソ連の偵察機、爆撃機が盛んに領空侵犯を繰り返したが、ソ連のパイロット達は、スクランブル発進する自衛隊の迎撃機が実弾射撃をしないことを知っていたので、退去警告をまったく無視して悠々と飛行を続けていたのだ。せっかく祖国を守ってくれる武器があっても、いざと言うときに使えないような指揮体系ということを、相手に知られていては防衛力(=抑止力)にはなっていない。

今までの日本はこんな状態だったのだ。これでは諸外国から、なめられても仕方がない。しかし、今回は断固とした態度をしめしたのだ。いいぞ いいぞ! 実弾射撃するのにいちいち、国会の了承なんて待っていられない。攻めてくる相手は“殺る気”でいるのだ。一刻を争うせっぱ詰まった中で、現場と緊張したやりとりのうえ、高度な判断を速やかにだした政府の対応を僕は称えたい。 

 


 
    追記 沈没という表現を撃沈に・・・・・おっとこれは言い過ぎか・・・・・・。

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