『軍曹の貧乏旅行』

ホテルニュー紅陽

東京でLiveがあった。Liveが終わってからしぞーかまで帰ってくる交通機関がないので東京・南千住のホテルニュー紅陽を予約した。シングルで一泊\2,500なのです!


 JR南千住駅周辺は貨物基地があり何か閑散とした雰囲気だった。歩道橋を越え泪橋交差点を右に折れるとローソンが見えるので、そこの細い路地に入るとあったあった。目立たない看板で見落としそうだ。

 小さなフロントには外人スタッフが座っていた。リザーブしてあることを伝えると、小さな鍵を渡され普段着の日本人女性が風呂、トイレ、台所などについての説明をしてくれた。変に媚びることなくテキパキとしていて好感が持てる。廊下の壁には周辺の安い食堂やコンビニが示された英語の手書き地図が貼ってある。3畳の小さな部屋に荷物を置いて、開場時間も迫っているので大急ぎでホテルを出た。「行ってらっしゃい」と先ほどの女性が声を掛けてくれた。

 歩き初めてすぐに僕より先にホテルを出て行った男が、僕の肩を指さして合図を送ってきた。その日僕は西ドイツ軍放出の戦闘服を着ていたのだ。「Frankfurt、Germany」と彼が言っている。どうもドイツからやってきたようだ。彼と肩を並べて駅に向かった。フランクフルトの出身であること、日本には3人の友人がいること、日産スカイラインのファンで、ドイツではスカイラインでドリフトってること、などを英語で喋ってきた。ホントは英語よりスペイン語の方が得意だと言うことだ。今から何処に行くのか聞くと秋葉原のインターネット喫茶で、デジカメで撮った写真を本国にアップロードしてくるところらしい。

 「俺はポンポンが好きでヤマハに乗っているが、何人かの友人はBMWに乗ってるぞ」と言ったら、「BMWはexpensiveだろ」と言うので「しかしこのドイツ国防軍の戦闘服はcheapだったのだ」と言ったら笑っておった。時間に余裕があればもっといっぱい話しをしたかったのだが、こっちも開演時間が押し迫っていて、駆け足したいくらいだったので南千住駅で別れた。彼は地下鉄で秋葉原、僕はJRで高田馬場へ。少しの時間だったけど「旅人」と話ができて僕は大いに嬉しかった。外国人バックパッカーと話しが出来たら良いなというのが、僕がこのホテルを選んだ理由の一つだったのだ。2ヶ月後にはオーストラリアに渡ると言っていた。
 別れ際「今度はイタリア抜きでやろうぜ」と彼が言った。


 良く見てないと見落としそうな看板。レンタル用の自転車が並んでいます。パーカーを着て歩いているのがフランクフルト出身の彼。この写真を撮った後こっちを振り向いた。南千住周辺は安い宿が集中している。それに比例して安い大衆酒場も数多い。出来ることなら明るい時間から、そんな店のカウンターに座りたいところだが、ライブが終わるのが22:00頃の予定だから、もう閉まっているだろう事は覚悟していた。



 3畳の部屋に布団と無料14インチTV、ロッカーがある。布団を敷く時にチョッと悩んでしまった。布団の端が折れてしまうのだ。端が折れた布団に横になってみると、足が伸ばせない・・・笑。 後で気が付いたんだが、TV台の下に足元が来るように敷けば伸ばせたのかもしれない。この次ぎ試してみよう。
 しかし平均的日本人より体格の良い欧米列強の連中がこの部屋をキープしたら???となっちゃうのかしらん。しかし貧乏旅行の好きな私が一人で泊まるには、必要充分な広さと安さ。まさにcheap&cleanであります。雨の心配はいらないし、鍵も掛かるしね。


 洗面とガスコンロ、電子レンジ、給湯器、そして「ICE」と大きく書かれた、無料のロックアイス製氷器!これでオンザロックも、焼酎も朝まで呑める!ヤッホー!嬉しいじゃありませんか。
 風呂は入浴時間の制限がありますが、シャワーはいつでも浴びることが出来ます。インターネットもロビーのPCで出来ます(確か1分十円だった・・)

 一応門限がありますが部屋の鍵を持っていれば、玄関の自動ドアを暗証番号で開けることが出来ます。ですから何時に帰ってきても、何時に外に出ようとも自由なのです。


 Liveが終わって南千住に帰ってきたのが23:00近くになってしまい、当然付近の大衆酒場の暖簾も下がっていた。ローソンでつまみとアルコールを仕入れ、部屋で一人遅いディナーとした。ロビーには誰も居なかったなぁ。

 翌朝9:00にチェックアウトして前夜目を付けて置いた店に行ってみた。その店の看板には「朝定食」とあったのだ。大衆酒場「千両」がその店だ。あさ9:00過ぎに暖簾をくぐると、いきなりカラオケがガンガン聞こえてきた。朝から赤い顔した上機嫌なおじさまが二人、カウンターで盛り上がっていた。一人はマイクを片手に歌い、もう一人は「○○ちゃん、旨い!! さすがだなぁ先生!!」と。 ちなみに朝9:00です。 僕も嬉しくなっちゃって、朝定食頼む前に生ビールなんか頼んじゃった。お通しをチビチビ摘みながら、もう一杯生ビールを呑んじゃったりして・・・・(^_^)v 

 一人、また一人とお客さんも増えてきた。まずは一杯と言った感じで、みんな生ビールを呑んでいらっしゃる。なにやら僕はどんどん嬉しくなっちゃって、焼酎まで頼んでしまいました。ビールの中ジョッキに並々と注がれた焼酎がなんと\200! 生2杯と焼酎を飲み朝定食を頂き気分は上々、お腹は満腹、お勘定は驚きの\1,320!大いに満足して足取りもホロホロ、大衆酒場「千両」を後にしたのでした。
 お店のお母さんにお尋ねしたところ、ラストオーダーは22:00、朝は6:00から開けているそうです! 朝6:00から安く呑めるなんて!たまりましぇ〜ん!

 そのお昼、No,Thirtyさんと高田馬場で落ち合い、さらに生ビールなど流し込んだ次第であります。

大衆酒場「千両」
生ビール   \280
焼酎水割り \200
朝定食    \560
2004.2.15

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