『軍曹の貧乏旅行』

残雪多き大弛峠


ゴールデンウィークは8連休もあるのだが野球のナイター、STRANDED
のステージがあって一泊の旅しかできない。
 一泊なのでそんなに遠くまでは行けない。
もう何度か行ったことはあるが長野・山梨県境に跨る,
大弛峠と金峰山周辺を探検することにした。
一泊という限られた日数なのでテントは装備にいれない事にした。
 キャンプをするとなると設営場所を探す・設営する・撤収する・・・
などなど時間が余分に掛かるのだ。
またストーブ・コッヘルなどの調理器具、食料なども多めにパッキングしがちである。
いきおい装備もグンと増えるのだ。
今回はシュラフとゴアテックスのシュラフカバー、グランドマットだけで露営することにした
。  

1991.5.2〜3




 

井川雨畑林道が通行止めの場合、タイムロスが大きいのでR1-R52ルートで行くこと
にする。R300との交差点を西に折れると、南アルプススーパー林道方面である。
ダンプが多くなる。丸山林道に突入した。
雪解け後なので路面に落石が多く、荒れていて楽しい。
調子よく走っていたら奈良田温泉に入るのを忘れてしまった。
櫛形山林道は工事中でバイクすら通れない。

         

丸山林道から南アルプスを望む

牧丘町のスーパーで食パン、メンチカツ、マヨネーズ、牛乳、ビールを購入して、
前回とは違うアプローチで金峰山に向かった。
川上牧丘林道入り口に牧場がある。
ここが日本一周の時、一泊目のキャンプ地になった場所だ。
ゲートを通過して山砂、がれき砂利と、いろんな路面を
楽しみながらグングン高度を上げていく。
あと10bで峠というところで強力なゲートが出現。
後からやって来たXLRの兄ちゃんと二人で協力してパスした。

頂上では大学山岳部の連中が大勢キャンプして賑わっていた。
僕は人気が少なく残雪の多い北側斜面にバイクを停めた。
ここが本日の野営地である。
グランドマットとシュラフを広げるだけで野宿の支度は終了。
暗い夕日を見ながらビールを飲んで、
パンにメンチカツを挟んでサンドウィッチにして食べる。
寒い・・・・・・・・・

19:00頃シュラフに入って暫くすると、パサパサ音がする。
何だろうと思うと雪が降ってきた。「どわっ!」テントも無いのに雪はマ・ズ・イ・・・・・
まぁ雨よりは良いけど・・・・
ひどくなったらすぐ出発できるよう、装備を防水バッグにまとめ
ヘッドランプはシュラフの中に入れて置いた。
雪が顔に積もらないように、横向きになったら知らない間に寝てしまった。


 峠北側での露営地 青く見えるのがシュラフ



AM4:50に起床。ヒジョーに冷たい。
5月と言っても標高2300bの峠では、冬のような冷たさである。
しかし今回は思い切ってストーブも持ってこなかったので、
良く冷えた牛乳を飲み、冷たい食パンをムシャムシャ食べた。
それでもヤッパリ美味しいのだ。
本日の朝食は支度から片づけまで約70秒で終了した。
これがテント泊だったら、火をおこして簡単に調理して、
食器や鍋を洗って片づけて・・・・・・と結構な時間を割いてしまう。

辺りを軽く散歩してシュラフを片づけ出発。
まだ旅人は寝静まっている。
 朝の冷気を全身に感じながら、一日の中で最も清々しい時間に旅を再開した。
残雪をかき分けて長野県川上村に下る。
白樺林が綺麗だ。今日は天気もピーカンで爽快度120%!




冷気が心地よい早朝の出発


川上村原より信州峠に向かう。
信州峠も全面舗装済みである。この辺り舗装化の波が激しい。
須玉町大渡より観音峠に向かい林道を通って敷島町まで降りてきた。
R137で河口湖を廻りR139より青木ヶ原樹海の中の、富士開発道路を使って猪之頭へ。
富士山を横に見ながら走る快適なルートだ。
湯之奥猪之頭林道(舗装済み)を通ってR52に出て、
そのまま早川町雨畑に向かい、井川雨畑林道で静岡へ帰ってきた。
井川雨畑林道峠では突然雪で真っ白になった。


                                                      
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